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選手紹介 2021.4.22

【広報インタビュー】#7 ショーン・トレビー『強い気持ち』

トップリーグ2021 第7節で待望の初勝利を挙げたHonda HEAT。
苦境に立たされながらも、激しいタックルでひたむきに身体を張り続ける存在がいました。
身長176cm。センターとしては決して大きくない身体ながら
加入した年から3シーズン連続でトップリーグ全試合先発出場。(カップ戦は除く)
HEATの生命線ともいえる鋭いディフェンスをけん引する
ショーン・トレビー選手活躍の秘訣とNTTドコモ戦への想いを聞きました。



Q.3期目の今シーズンが今までで一番動きにキレを感じますが、自分ではどう感じていますか?
そうですね。身体の調子はすごく良いですし、プレーできなくなるような大きなケガもなかったです。
プレシーズンは良いトレーニングをして過ごすことができたので、
(キレがあると)そう言ってもらえるようなグッドなパフォーマンスに繋がっているんだと思います。

Q.調子が上がるきっかけが何かあったのですか?
特に何かあるということはないのですが、起こるべくして起こっているような感じはしています。
コーチやプレイヤーなど周りの人間関係にも慣れてきて、
『居心地の良さ』や『環境への慣れ』というのが今の良いパフォーマンスに繋がっているのかもしれませんね。
前シーズンが短く途中で終わってしまったということもあり、とにかくプレーしたい気持ちもありました。
今はプレーできる、楽しむ、という気持ちを爆発させています。

Q.HEATでプレーできるのは楽しいですか?
はい。もちろん(笑) 
特に今シーズンを振り返ると、しんどい時期もたくさんあったんですが、
ここ最近のパフォーマンスの中でチーム一丸となってプレーすることができたら
「俺らはこれだけのプレーができるんだ」と証明することができているので、
ラグビー出来るのが楽しいです。

Q.(2018シーズンは最高順位達成、2019シーズンは中止といった)様々なことを経験し、
  今シーズンにかける想いはありましたか?
毎年、年を取るもので自分が若返ることは絶対にないので、
とにかく自分がチームにできる貢献を最大限していきたいと思っています。
なので、自分の残されているキャリアに全力を注ぐということを常に意識しています。
ここまで3年間、このチームと共に過ごしてきて、みんなとの関係が深まっているので、
もっとみんなで楽しめる時間を増やしていきたいです。
このような気持ちにさせてくれるラグビーへの愛が深まるばかりです。


Q.今シーズンのチームの注目ポイントは?
やはりディフェンスが年間を通して良かったので、最も自信があったポイントになります。
でもそれ以上に良い部分を話すとしたら、
人と人の関係、いわゆる『チームの団結力』というところが、
難しいことがあった時にも全員で乗り越えていく上で大きな力になっていると感じました。
プレイヤー同士の繋がりが本当に強く、それに加えてみんながハードワークして頑張ってくれるので、
厳しい時間帯を切り抜けるために力を発揮してくれます。難しい時でも乗り越えていけます。

Q.トレビー選手は特にディフェンスでの活躍が印象深いですが、自身が感じる長所はなんですか?
『前に出ていく気持ちの強さ』が強みだと感じています。
身体は大きくはないですが、小さいなりに接点の強さというところは常に磨き続けてきました。
タックルの時のシチュエーションでは『気持ちの強さ』であったり『接点の強さ』を活かすことで、
相手を圧倒するようなディフェンスがしっかりできているのだと思います。
あとはこの環境の中でクレイグ(・マグラス DFコーチ)からたくさんのことを学びました。
システムもそうですが、HEATとして達成したいこともしっかりと彼から吸収し、自分のものにできています。
なので、僕は決められた役割をとにかくベストを尽くして全うするだけです。

Q.小さい身体でも当たり負けしないように意識してきたことは?
結構難しい質問ですね(笑)
小さいころから年上の人たちと一緒にラグビーをしてきて、
タックルをする場合、当然相手は自分より大きいわけです。
そんな環境で練習していて、大きい人を倒すためにどうすればよいかを自然に学んでいたんだと思います。
そのように染みついた技術もありますし、
小さいころからやっているからこそ「サイズなんて関係ない」という気持ちを持つことができます。
そして、その自分が今までやってきたことを信じるということですね。
もちろん身体の小ささが原因で状況的に難しい場面も実際にありましたが、
やっぱり『強い気持ち』という部分が今の自分のプレーを支えているのだと思います。


Q.チームとしては6連敗の苦しい状況でしたが、第7節で立て直せた理由は?
三菱戦の時に感じた『違い』について話します。
第6節までの試合に関しては「勝たなければいけない」という勝つことに対しての責任感が凄くプレッシャーになっていて、
そのプレッシャーがパフォーマンスに影響してきたのだと思います。
第7節では一旦「勝つ」ということよりも、
とにかく自分たちにできることを全てやり切ったうえで
『ラグビーを楽しむ』という気持ちに切り替えて三菱戦に挑むことができました。
その気持ちの変化で最終節にしてようやく勝ちを拾うことができたんだと思います。

Q.それではNTTドコモ戦に向けての意気込みをお願いします!
プレーオフは一発勝負のノックアウトトーナメントになります。
後に引けない状況だからこそ勝ちにこだわっていきたいという気持ちも当然ありますが、
(三菱戦と同様で)良いプレッシャーを感じながらも『ラグビーを楽しむ』ということが大事になってくると思います。
その中でまずは自分のパフォーマンスを最大限発揮することに集中して、チームに貢献したいと考えています。


取材日:2021年4月21日

(取材・文:中田裕人広報)

 

▼前回のインタビュー記事はコチラ

#6 生方信孝『空気づくりが自分の仕事』 

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